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4. もっと健康なお肉を食べたい
  
   ・元気な鶏とはどういう鶏
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   ・話題の「SPF豚」を
    知っていますか
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もっと健康なお肉を食べたい!!
レポート工藤 和子

元気な鶏とはどういう鶏 -会田養鶏組合の飼い方-

長野県松本市からさらに北上したところにある四賀村の会田養鶏組合は、生協などにケージ飼いの良質の卵を出荷する一方で、4年前から「らでいっしゅぼーや」(日本リサイクル運動市民の会)と提携し、放し飼い養鶏に取り組み、その鶏肉も出荷しています。

★放し飼いのにわとりは、薬いらずで有精卵を産む

 「たまご山ランド」と名づけられたその養鶏場に着くと、茶色いにわとりたちがいっせいにカメラマン氏のほうへ駆け寄ってきた。金網ごしだが、クワックワッとそのさわがしいこと。私と編集部のFさんがあとにつづくと、なぜか私たち女性には興味がないらしく、知らんぷり。聞けば無理もない。茶色のにわとりは全部めんどりで、わずかに混じる白くてとさかの大きいのだけがおんどりという。

 「毎日エサをやるのも男ですからね。(笑)このシェイバーブラウンという品種は、ふつうの白色レグホンより採卵率は少し低いが、丈夫でしてね。40羽のめんどりに3羽のおんどりがいればほぼ有精卵を産みます。」と、案内してくれる松田定組合長。

 ふつう食肉用は、ブロイラーの過密飼いで大人になる前に出荷される。そのほうが軟らかいからだ。採卵用養鶏は、1万〜100万羽ものめんどりが何段ものケージの中に入れられ、太陽も風も入らぬ鶏舎の中で自動装置においまくられエサを食べ卵を産むだけのロボット同然。いずれもストレス極まる生き地獄のような環境だから、病気になりやすく、病気予防のためにエサに薬を混ぜなければならないという。卵は当然、無精卵になります。

 有精卵も無精卵も栄養分析的には何ら変わらないとされていますが、こうしてオスメスを見ると、有精卵が生まれる環境こそがにわとりたちにとって自然で、心身ともに健康になれる条件のように思えるし、有精卵はアレルギーも出にくいという臨床医のデータもでているのです。

 ここでは野外だけで飼うのと、戸外に自由に出入りできる鶏舎と、もう一つ光と風の入る鶏舎での平飼いの3種類があり、全部で2万羽になる。鶏舎のにわとり1坪に15羽というからかなりの数。こちらのほうが産卵率はいいらしけれど、鶏舎の平飼いは、鶏糞が足についてコクシジウム病になりやすいとか。鶏舎の平飼いも薬はまったく使わなくても、大丈夫なのでしょうか?
「エサがよそと違うし、もう一つの秘密は鶏舎の床に有効微生物菌を混ぜたヌカやオガクズの敷料をたっぷり敷いてやることです。これが糞を半日くらいで分解し浄化作用があるんですね」とのこと。

 その敷料は1年たつと新しく入れ替えられ、産卵期を過ぎたにわとりたちも食肉用として会員たちに引き取られ、ふたたび120日の雛が入ります。古い敷料は畑の堆肥として活用され、この村では有機農業も盛んに なっているとか。

 山を下りて、見上げるような設備でブレンドされる自家配合飼料づくりを見学。トウモロコシ、フスマ、米ヌカにも有効微生物菌を入れて醗酵させたものを主に、ビタミン、ミネラル豊富なエサは薬膳メニューのよう。

 会田養鶏組合のケージ飼いは、オープン鶏舎で2段。ゆったりしているが、下に糞がこんもり積もってにおいが漂う。同じ自家配合飼料で薬いらずというが、首がこすれて羽の抜けた姿もあって、やはり痛々しい。

 有精卵は1個40円。ここのケージの卵は20円以下。市販の10数円の卵からすれば、値段と安全性のギリギリの妥協点がこうなるということなのでしょう。

 最近鶏肉は、名古屋コーチンやシャモなどと配合した“地鶏”というのが出ていますが、本当に運動させたのは身がしまり、脂肪も少ない。放し飼いの親鶏で、しかも産卵期を過ぎたここの鶏肉は硬い。しかしこれが昔の人の、卵をもらったあとのごちそうだったことも忘れたくないのです。

★値段の高いヨード卵はいい卵? 

 にわとりのエサに海草などを与え卵にヨード(ヨウ素)を強化したものが、売れている。6個入りで、1個53円見当。赤卵なので有精卵と思っている人がいるが、これは品種でケージ飼いの無精卵。ヨード卵はコレステロールを低下したり、最近は抗アレルギー作用もあると実験データが出されている。卵アレルギーの人には朗報だが、ヨードは日常の食事からとれば十分という説もあり、過信は禁物。

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話題の「SPF豚」を知っていますか -シムコ、伊藤忠飼料・畜産事業部の新事業-

“刺し身で食べられる豚肉”“軟らかくて豚肉の臭みがない”など、今話題になっているSPF豚とは、Specific(特定の)Pathogen(病原体が)Free(ない)豚の略称です。つまり豚の代表的な病原菌(トキソプラズマ感染症、マイコプラズマ肺炎、萎縮性鼻炎、オーエスキー病)などを持ってないため、抗生物質や抗菌剤なども使われてない安全な豚肉ということ。

 安全でおいしく、しかもさほど高くないSPF豚は魅力ですが、いったいどのようにして作られているのでしょう?
「バイオ技術が生んだ健康豚とでもいいましょうか。もともとは病気になりやすい豚に薬物投与が欠かせない養豚家の年間900億にものぼる損失を救うための研究から生まれました」と、(株)シムコの赤池洋二(専務)さん。

 養豚場は無菌室なので取材かなわず、ビデオでその概要を見せてもらって、驚いた。

 出産時の産道感染を防ぐため帝王切開で取り出した子豚は、即、無菌室で人工ミルクで育てられ、これが原原種豚になる。その中から、丈夫で体格が良く、性格がおとなしく、乳頭多数などが選別され、人工受精された2代目からは母豚とともに無菌で育ち、これが原種豚。これらの子豚たちが伊藤忠の養豚場で成長すると、養豚家に出荷されるシステムだ。

 確かに安全で豚肉でないようなおいしさだが、バイオ技術であそこまで人工的に作られる過程に、複雑な気持ちになってしまった。

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