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16. 注射や薬はやっぱり
   恐ろしい



   ・予防接種禍裁判が
    教えてくれたこと

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注射や薬はやっぱり恐ろしい

取材・文/原プロジェクト

食品添加物や農薬など私たちの身の回りには化学物質があふれています。これらのものはあまりとりたくないと思っている人でも、病気を癒すための薬や予防するワクチンなどは、積極的とは言わないまでも割合抵抗なくとり入れている人は結構います。でも、そのことによって、逆に悲劇を招いてしまった人もいます。その典型が予防接種禍です。
子どもにとって良かれと思って行ったことが結果として逆効果になってしまうことの不幸を、しっかりと考えてみたいと思います。

予防接種禍裁判が教えてくれたこと

★予防接種の被害に対し裁判所はやっと国の責任をはっきりさせた

予防接種というのは、伝染性のある病気から社会を守るということで、全国民に義務的に行われています。私たち国民の方も、怖い余病にかかったりしたら大変なので、ほんの少しの間注射の痛みを我慢することによって病気が予防できるのだったらと考えて、予防接種を行っています。子どもの健康を願わない親はいませんから、予防接種を受けさせることは、親としての愛情と考えている人も少なくありません。

ところがその愛情が不幸を呼んでしまいました。それが予防接種禍です。健康だった子どもたちが、予防接種の副作用によって、様々な障害を背負わされてしまったのです。その被害者たちが提訴していた裁判で、昨年の12月18日東京高裁は、『厚生大臣には、被害を生じる恐れのある禁忌者に予防接種をさせないための十分な措置を怠った過失がある』という主旨の判決を下し、国に対し156人(61家族)に総額約23億1千万円の賠償を支払うように命じました。

提訴から19年、長い裁判でしたが、この判決によって、注射の恐ろしさが再認識されました。というより、私たちは、薬や注射の恐ろしさについてあまりにも知らされていなかったことに気づきました。判決文の中に、『予防接種によってまれに脳炎、脳症といった生命にもかかわる重篤な副反応が生ずる危険性があるが、このことは、古く戦前から知られていたものであり、そうである以上、予防接種によってこのような重大な事故が生じないよう努める法的義務がある』というのがありましたが、確かに私たちは、予防接種によって何らかの副作用のあることはぼんやりと知っています。しかし、病気の怖さの方が、圧倒的に宣伝されています。よく耳にする話では、思春期以降の男性がおたふく風になると、無精子症になるというのがあります。でもこれは、睾丸炎になる確率が3割程度で不妊にまで至ることはまずないのが実情です。

国は、病気に関する正しい情報と予防接種の危険性をもっと知らせる義務があるのでは   ないでしょうか。

★このままではこれからも 予防接種による被害はなくならない

この裁判の後、丹羽厚生大臣は、予防接種禍の被害者に対し謝罪し、他の裁判(東京以外に集団訴訟が起きているのは、九州、大阪、東海地区)も和解のテーブルにつくことを表明しました。そして、今年1月の福岡高裁の訴訟では、国が和解を受け入れています。

これらの予防接種禍の提訴が、いずれも昭和40年代から50年代前半に行われたということや、すでに接種が廃止になった種痘などの被害者が多いことから、過去の事件のように思われがちです。しかしながら、下の表に見るように、現在でも毎年被害者は生まれています。ただし、この数は、厚生省の認定したものだけなので、実際はこの10倍から20倍の被害者がいるのではないかと言われています。ですから、現在でも私たちは、もっと予防接種に対して慎重であると同時に正しい情報を入手しておく必要があります。

被害者には、現在“予防接種による健康被害の救済制度”があり、ア、医療費及び医療手当(医療費は保険の自己負担分について給付)イ、障害児養育年金(18歳未満の被害者を養育する者に支給。施設入所者には滅額)ウ、障害年金(18歳以上の被害者に支給)工、死亡一時金(障害年金の受給期間に応じて減額)オ、葬祭料等が、給付されることになっています。ということは、厚生省も予防接種を行うことによって、最悪の場合は死者も出るということを想定しているのです。もちろん、救済制度は安全性を保償するわけではありません。問題は、予防接種というのは本当に安全なのかどうかということです。

「予防接種というのは、怖い病原菌の力を弱めて、それを身体の中に入れて免疫をつくってしまおうということなんです。ですから絶対に安全な予防接種はありません。そして現在は、問診票を親に書かせ、親に責任を負わせるようになっています。後で騒いでも手遅れなんですね。また多くのワクチンは、卵や動物の脳などでつくられますから、卵などのタンパク質アレルギーの子どもは接種をやめるべきですね」と予防接種情報センターの藤井俊介さんは、危険性を指摘します。この点を私たちがしっかり把握していないと、これからも予防接種禍は、繰り返されることになってしまいます。

★予防接種禍の一番の悲劇は親心によって起きてしまったこと

「病気で死ぬのと、予防接種事故で死ぬのとは意味あいが違うんですね。病気でお亡くなりになるのは、お気の毒ではありますが、自然現象です。しかし予防接種で死ぬのは、健康な人間に、病気にかからないよう守ってあげますといって、劇薬を体内に入れて死なせるのですから詐欺的殺人行為です。罪のない子どもが、社会を伝染病から守るという美名のもとに、人柱として殺されたり、10年も20年も目玉だけしか動かすことのできない、言葉もない植物人間にされてしまうのです。誰にそのようなことをする権利があるのでしょう」とは、自らも予防接種の被害者の父でもある先の藤井さん。被害者の多くの親が抱いている気持ちは、この言葉に代表されると思われます。

どの親も、子どもが病気になったら可哀想と思い、予防接種に連れて行ったはずです。その結果としての障害……。

東京の接種禍裁判の原告のひとりでもある藁科正治さんの一家にお話を伺いました。息子の正治さんが予防接種を受けた当時、日本では今日では考えられないほど、副作用について知らされていませんでした。

正治さんは、昭和48年11月、1歳9カ月のときに受けた種痘の副作用により、言葉や感情を失うという重い障害を背負わされてしまったのです。

「正治がいま、自分でやることは、雑誌のページを破ることだけなんです。障害のランクとしては最重度に位置づけられています。痛くても涙が出せないし、怒ることもできないのです」

お父さんの勝治さんは、正治さんに怒りをぶつけて欲しいのでしょう。そんなお父さんの横で、正治さんは全く表情を変えることがありません。

正治さんの障害は、他にもいきなりやって来る発作があります。それは、何の前ぶれもなくやって来るので、転倒したとき頭を守るためのヘッドギアが放せません。そして、その発作も1日に数回あることもあり、入浴時や食事中など気道を確保することに気を使うといいます。正治さんの生活は、このように日常の中で死と隣り合わせです。ですから、「この子の未来、私たちがいなくなったときのことを考えると、とても不安になります」とお母さんの雅子さん。その不安は、誰にも解消できません。

★「今日より明目の方が確実に大変」 両親の無念さに接種禍の恐ろしさを知る

正治さんが最初の発作を起こしたのは、接種後8日のことでした。
「夕食を食べていて、いきなり吐いてケイレンを起こしたんです。それまでは全く元気で、他の予防接種もみんな済ませていたんです。上の子(正治さんには、お兄さんとお姉さんがいます)は、3種混合のときひきつけを起こして心配したのですが、正治は、3混をしても全く大丈夫で、お兄ちゃんよりよっぽど元気ねと言っていたんです。それが、こんなになってしまって…。後で考えたのですが、正治の種痘の接種量は多かったような気がするのです。なかなか接種跡が乾きませんでしたから」とお母さんが、当時のことを振り返ってくれました。現在、アメリカ合衆国の副作用調査では、家族にケイレンを起こした経歴の人がいると、高い確率で副作用が起こることが明らかになっています。でもそんなことは、当時はだれも知らなかったのです。

正治さんは、それ以来、食事も入浴もトイレも両親の介護無しにはできなくなってしまったのです。

「20年は長かったですけれども、裁判に勝ったからといって、正治が元気になるわけではありません。毎日の世話は、女房と二人でやっていますが、私たちも歳をとって辛くなってきました。今日より明日の方が確実に大変になります」とお父さんは表情を曇らせます。

正治さんのケースは、予防接種後の脳炎としては特殊なものではなく、むしろ典型的なものだと言われています。ということは、現在でも、正治さんのような副作用を受けてしまう子どもがいるということなのです。

予防接種というのは、必ず副作用をもたらしてしまいます。その接種禍を防ぐには、接
種を受けないことしか考えられないようです。

★何よりも病気について知り 自然治癒力を高めることが大切

近岡 弘
昭和55年昭和大学卒業後同大学病院へ 現小児科医局長

予防接種禍を防ぐには、予防接種を受けなければいいわけですが、“予防接種をするな” と命令することはできません。確かに、させないと不安だというお母さんもいると思います。

ではなぜ不安なのでしょうか。それはきっと病気について、あまりよく知らされていないからだと思います。例えば、下の表を見ても分かるとおり、90年のおたふく風による死者は、わずかに5人で、4歳以下の子どもでは、死者は全くいないのです。別の言い方をすれば、おたふく風は、予防接種を必要とする程の怖い病気ではないということなのです。ですから、“みんなが受けているから、うちの子も”と思っているお母さんは、もう一度よく考え直して下さい。予防接種に頼るよりも、本来人間の身体が持っている自然治癒力を高めることをまず考えるべきなのではないでしょうか。そのためには毎日の栄養バランスや、生活を正しいものにしなければなりません。

しかし、中には、どうしても予防接種を受けなければならない事情のある子どももいます。例えば、ある病気の流行時に、その病気にかかったら生命が危険だというような子どものケースなどです。

そこで、予防接種時の注意を、昭和大学病院の近岡弘小児科医局長に伺いました。
「予防接種時は、まず健康体あること。風邪なども治ったあと1週間は、予防接種はひかえて下さい」とのことですが、この情報はよく浸透しています。そこで接種後気をつけるのは、「発熱するケースを割合耳にしますが、子どもの熟の場合は、高熱でも顔が赤く元気ならば心配はいりません。熟があっても顔色が悪くぐったりしているときは、すぐ主治医に相談してください。また軽いひきつけを起こす子もまれにいます。すぐにおさまれば心配いりませんが、身体をつっぱったり、ピクンピクンと手を動かすようなら要注意です。ただ、呼びかけに応えるようなら、それはケイレンではありません」と近岡先生。

不幸な予防接種禍を繰り返さないためには、お母さん自身が、病気について、そして薬や注射について、誤った情報に踊らされないよう、もっとよく知っておくことが大切です

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