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3. 子ども達をぼろぼろに
  する飲みもの

PART1
清涼飲料水は添加物の固まり。飲み続けると肥満ばかりでなく知覚障害などのおそれが!?

PART2
果汁100%のジュースでも除草剤や殺虫剤など発ガン性のある残留農薬の心配が…
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PART3
完全栄養食品「牛乳」も牧場から家庭に届くまでの様々な処理で有害物質を含むものも!?

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子どもたちをボロボロにする飲みもの

取材・文/HARA Project Co.,Inc.

添加物いっぱいの清涼飲料は、肥満はもとより、知覚障害などの原因をつくります。果汁100%のジュースでは発ガン性のある残留農薬が心配。完全栄養食品と呼ばれる牛乳でも、カルシウムの取れないものや心臓病を誘発するものが、たくさん売られています。私たちは、子どもにどんな飲みものをあげたらいいのでしょうか。

PART1

清涼飲料水は添加物の固まり。飲み続けると肥満ばかりでなく知覚障害などのおそれが!?

 汗をかくと、つい冷たい飲み物を飲んでしまいます。汗によって水分が排出されたら、当然補給しなければなりませんが、無意識に甘い飲み物も飲んでいませんか。あるいは、テレビの宣伝だけで選んでいませんか。食べ物の材料には、気をつかう人も飲み物の中身には気をつかわない人が多いのではないでしょうか。

 そこで、冷蔵庫の飲み物をチェックしてみましょう。缶やパックの表示を見てください。品名のところに″清涼飲料水≠ニ書かれているものがあるでしょう。この″清涼飲料″というのは、乳飲料やアルコール飲料(アルコール1%以上含むもの)を除くすべての飲み物が含まれます。したがって、炭酸飲料や果実飲料、ジュース、お茶類、スポーツドリンクなど、非常に広い範囲のものがそこに入ります。

次に原材料名の表示がありますが、ここには、使用量の多いものから書かれています。お茶類には少ないようですが、コーラなどにはかなりの添加物が入っています。

★清涼飲料は、まるで添加物の水溶液 健康を考えたら、飲ませたくない

 清涼飲料の原材料表示を読むと、たくさんの添加物が書かれていますが、その物質名(あるいは香料、酸味料というような表示もあります)を読んでも、その添加物の危険度については、あまり分かりません。でも、右に挙げたように、様々な危険が言われています。その他天然の添加物でも不安があります。私たちは、天然のものだと理由もなく安全だと思いがちです。トリカブトやフグの例を持ちだすまでもなく、天然にも危険なものはいっぱい存在しています。例えば、カラメルには、変異原性。ステビアの純度の低いものには、発ガン性や妊娠障害が指摘されています。それに、安全性の確立していない添加物もいっぱいあります。やはり、清涼飲料は飲まない方が安全。

乳化財:発がんを促すソルビタンなどが使われる
着香料:ほとんど安全性がわかっていない。酢酸エチルなど
天然カフェイン:摂りすぎると胎児に奇形のおこる危険性もある
ビタミンC:発ガン物質の過酸化水素をつくりだす
リン酸:カルシウムを破壊する添加物。缶臭をとるために添加されるが表示の義務なし
砂糖:1缶(250ml)に30gも含まれているものもあり、1缶で1日の適量を越えてしまう
保存料:動物実験で肝硬変や染色体異常の報告も。安息香酸エチルなど。
甘味料:多用されているアスパルテームには動物実験で腫瘍ができたり骨格異常
着色料:食用緑色3号など、発ガン性の疑いのあるものが使われている。

 さまざまな添加物がそれぞれの清涼飲料に・・。

★精分の取り過ぎは肥満、むし菌、中枢神経に障害も

 砂糖や果糖などの糖分は、人間にとって、エネルギー源として必要です。でも糖分がエネルギーとして使われるためには、どうしてもビタミンBが必要になります。Bが消耗すると、中枢神経に障害を起こすと言われています。さらに、余分な糖はピルピン酸をつくり出し身体を酸性化するため、カルシウムを消費し、カルシウム不足も招きます。そうなると筋肉が弱くなったり、早流産、近視などにもなりやすくなります。もちろん、むし歯や肥満の原因にも。

 では、糖分は1日にどのくらい取ったらいいのでしょうか。適量は、体重1kgあたり、1gといわれています。つまり体重25kgの子どもなら、1日25gが適量になるわけです。 ところが、たった1缶でこの適量を超えてしまう清涼飲料はたくさん売られています。朝からぼんやりしている子ども、理由もなくいつもイライラしている子ども、そんな子どもたちは、清涼飲料の飲み過ぎかもしれません。お母さんは、気をつけてあげてください。

★カフェインの多い炭酸飲料は子どもの脳へ悪影響を与える

 「たくさんの添加物が入った清涼飲料は、基本的には避けるべきです。とくにコーラなどはカフェインが多く、子どもの脳への影響が心配です。コーラばかりではなく、最近良く飲まれている機能性飲料やスポーツドリンクなどにもカフェインは含まれています。ところが、これらの飲み物の自販機は、日本国内、いたるところにありますね。そして、病院に置いてあったりもする。もっと子どもたちの健康を考えてほしいですね」と語るのは、食品問題に詳しいジャーナリストの郡司和夫さん。

 カフェインが中枢神経を刺激して、興奮剤や麻酔薬としての作用があることは昔から知られていました。だから私たちは子どもにカフェインの多いコーヒー、紅茶等を飲ませないようにしていました。それに、子どももお茶などはあまり飲みたがりません。でも甘い味付けの清涼飲料なら、好んで飲みます。カフェインで、一時的に元気になるなんておかしな話です。

「添加物いっぱいの清涼飲料を、ペットボトルl本なんてもってのほか」と郡司和夫さん。

(用語解説)
中枢神経〜私たちの身体の知覚や運動などの神経の中心部。脳と脊髄によって構成される。ピルビン酸〜私たちの身体の中にある酸の一つで、乳酸などど共に疲労物質といわれる。

喉がかわいたから飲むのではなく、ついなんとなくのんでしまうという子どももたくさんいます。今は元気でも、将来の健康が不安

★子どもたちに人気のスポーツドリンクも砂糖がいっぱい 発ガン物質を含むものも

清涼飲料も、昔のように着色料いっぱいのドギツい色をしたものは、ほとんど見かけなくなりました。健康志向もあってか、無着色のものや、ビタミンやミネラルを添加したスポーツドリンクや、アルカリイオン飲料に子どもたちの人気が集まっています。

 特にスポーツドリンクは、テレビのコマーシャルでスポーツ選手を使い、あたかもこれを飲むとスポーツ選手のようになれそうな幻想をふり撒いています。でも原材料表示では糖類がトップ。そのうえ、グルタミン酸ナトリウム (この問題点は、本誌93年冬号を参照してください)まで添加されているものもあります。

 そして、アルカリイオン飲料などは、風邪の発熱時などに、医者が勧めることもあり、よい飲み物というイメージも定着しています。

★スポーツドリンクのビタミンCで発ガン物質過酸化水素″が発生

 そのスポーツドリンクの中に含まれるビタミンCによって、発ガン物質の″過酸化水素″が発生するとの研究報告もあります。

 『ビタミンCが水に溶けると過酸化水素を発生させることはすでに周知の事実なのです。しかも銅イオンなどの金属が微量でも存在すると、反応が急激に進行して、その発生量は何十倍、何百倍にも高まることも分かっています』(″食べもの文化105号♂閧ホえ社刊 西岡一同志社大学教授の報告)ということなのです。なお果実などには、過酸化水素を消す酵素があるので、天然のジュース等は問題がないとのことです。

 このビタミンC(あるいは、L−アスコルビン酸と表示されていることもあります)は、私たちの食事では、不足しがちだろうということで、各メーカーが、私たちの健康を考えて入れているわけではありません。酸化防止や風味保持のために、ほとんどの清涼飲料に使われています。ということは、清涼飲料には、必ず発ガン物質が入っているということになります。

★スポーツドリンクでの水分補給より食事や麦茶、牛乳などでの摂取を

 スポーツドリンクの問題点について、「昔ジュースが高価だった頃、合成着色料と甘味料で嘘のジュースがつくられました。それらが発ガン性等で問題になり、次に全糖ブームがあって、その後に健康志向と一緒に登場してきたのがスポーツドリンクです。糖分もコーラ等より少ない数パーセント。母乳の甘さに近いのです。それだけに、お母さんも批判しにくいのかもしれませんね(ただ、スポーツドリンクで日常的に水分を取るのは、糖分の問題に加えて、体液をつくる力を弱めたりすることもあると思えます。安易に清涼飲料に頼るのではなく、水分を身体にどうやって取るのか、お母さんに考えて欲しいですね」と″食べもの文化″の安藤節子編集長。

 子どもは、大人よりも水分を必要とします。でも、その水分は、きちんとした食事に、麦茶や牛乳で取るのが理想。もう一度食事全体を見つめ直してみたいですね。

 乳酸菌飲料や乳飲料などの乳性飲料をお牛乳と同じように考える人も多いようですが、これらには、牛乳に含まれない砂糖や添加物が・・。

(用語解説)
過酸化水素〜殺菌や漂白に使われる添加物。発ガン性のあることから食品に残留してはならないとされている。

市販加工飲料における過酸化水素の発生
「食べもの文化」(芽ばえ社)105号より

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PART2

果汁100%のジュースでも除草剤や殺虫剤など発ガン性のある残留農薬の心配が…

清涼飲料の危険性については、ある程度知られている部分もありますので、発熱時にスポーツドリンクを飲ませるお母さんでも、日常的には、暑いからといって甘い飲み物を子どもに取らせることは少ないと思います。でも果汁100%のジュース (現在では、果汁100%のもの以外は、ジユースと表示できません) に関しては、割合安全だと考える人は多いでしょう。確かに添加物は、あまり含まれていません。というより、添加物を入れる
必要のないのが、ジュースだからです。

★果汁100%に香料を入れる不思議!?それは、原料の質の悪さを隠すため

 それでも大量に市販されているジュースのなかには、原材料表示に″香料≠ニ記載されているのが目につきます。それは、あまり香りのしなくなった果実を原料としているからだと思われます。果実として出荷できないようなものをジュースに回すという話はよく耳にしますが、そこに香料を加えて味をごまかしているのかもしれません。

 しかし、この香料は、使用量が少ないということや揮発性があるということで、あまり問題にされていません。というより、問題にされていないということが問題だと思われます。何しろ安全かどうか分かっていないわけですから。

 それと、これも品質をごまかすためでしょうか、甘味調整として砂糖を使っているケースもあるといいます。

 そして、大切なのは、果汁100%のジュースでも糖分をかなり含んでいますので、飲み過ぎに気をつけることです。砂糖だけを気にして、他の果糖などの糖分のことも考えないと、糖分の取り過ぎになってしまいます。

★一番怖いのは、大量に使われるいろいろな種類の残留農薬

 輸入農作物のポストハーベスト(収穫後に防虫などの目的で農薬を散布すること) については、だいぶ問題になっているので、気をつけている方もいると思いますが、国内でも果実をつくるためには、たくさんの農薬が使われています(もちろん、収穫後にはほとんど使われませんが)。

 例えば、リンゴなどは、″薬で穫る″ともいわれ、3月から9月までの半年間ほどの間に、最低でも12回程何らかの農薬を使うと言われていますこれらは、病害虫対策のためだけの農薬であり、他の除草剤や成長調整剤などは、含まれていないのです。

 当然のことながら、他の果物も病害虫対策は生産者にとって重要ですから、同じような農薬が停われでいると思われます。そしてこのことは、消費者側に知らされてはいません。だからこそ私たちは知ろうと努力したいものです。

 ジュースは原料の果物の安全性が心配です。

★輸入フルーツには、発ガン性のある防黴剤使用

 オレンジやグレープフルーツには、カピを防ぐ目的で、OPP(オルソフェノール)やTBZ(チアベンダソール)が使われています。ただし、バラ売りされているものは、表示の義務がないので、使われているか分かりません。これらは、農薬としては使えませんが、食品添加物としては許可されているという、いわく付きの農薬。

 東京都衛生研究所のラットに対するOPPナトリウムの実験では、勝胱ガンが発生。OPPそのものにも発ガン性があると考えられています。またTBZの実験では、マウスやウサギで催奇形性がみつかっています。

 レモンを紅茶に30秒浸すだけで、レモンに残留したTBZの82%が溶けでるとの報告も
あります。

 TBZは、OPPの発ガン性を増強(ラットの実験)することも分かっています。

 OPPやTBZの使われたフルーツは避けるべき。どうしてもというときは、最低限皮をむいて。

★発ガン物質をそのまま身体に入れる ポストハーベストのジュース

 現在私たちは、果物や野菜についた農薬から身を守るためにいくつかの知恵を持っています。それは、よく洗い流したり、皮を厚くむいたり、といったようなことです。また柔らかいので離乳食にぴったりと言われるバナナも農薬が怖いので、赤ちゃんには絶対にあげない、と言うお母さんもいます。ある意味では悲しい知恵かもしれませんが、それでも家庭でジューサーやミキサーなどを使ってジュースを作る場合、その知恵が活かされます。

 もちろん、赤ちゃんの離乳食のひとつとして、果汁を使う場合も、様々な知恵を働かせています。

★市販ジュースの大半は皮だと搾るため私たちの知意が活かされていない

 ところが、私たちのそうした知恵とは、全く関係なく、市販のジュースはつくられています。つまり、原則的には皮ごと搾っているのです。それは、皮をむくためのコスト削減が主な理由です。ところが、みかんなどの柑橘類では、皮ごと搾るとどうしても苦味がでてしまいます。そこで、味を整えるために砂糖や香料などが使われるということにもなるのです。

 そして、これも意外に知られていないことのようなのですが、ジュースをつくる工程には必ず殺菌が含まれています。この殺菌にあたっては、消毒薬等は使えませんから加熱処理をすることになります。これもコストの問題で、高温で短時間のことが多いと言われています。でも、ビタミン類が、熟に弱いということは、よく知られています。湯ざましはあげでも、果汁ざましを赤ちゃんにあげるお母さんはいないでしょう。

 つまり、私たちは、ジュースにはビタミンが多く入っていると思っていますが、市販のジュースでは、ビタミンがほとんど壊されてしまって、ただの甘い果汁だけということの方が圧倒的なのです。それに残留農薬が含まれていては、ジュースも清涼飲料と大差ない飲み物になってしまいます。

★農薬で育てられた果物に農薬をかけて搾っているジュース

 私たちがジュースに対して抱いている健康的なイメージは、スポーツドリンク同様もろくも崩れ去ってしまいましたが、それでも、原料さえ確かなら、こんなにおいしくて子どもを喜ばせる飲み物はありません。ところが残念なことに、市販されているほとんどのジュースの原料は輸入品なのです(もちろんみかんなどは、すべて国産ですが)。最近でこそ果汁での輸入も増えてきましたが、やはり果物として輸入され、生で食べられなくなったものが、ジュースとして再生されることが多いようです。つまり、農薬によって育てられ農薬をかけられて輸入されたものを搾って飲んでいるのです。その農薬も日本で登録されていないようなものは、チェック対象にさえならないのです。また、残留基準も国によって違っています。ですから、上のイラストに見るように、様々な危険な物質が入り込んでしまうのです。

 これらの物質を、私たちはごくあたりまえに飲んでしまっています。でもこれらの物質は、私たちの身体に対し、急激な作用を与えるわけではありません。ジュースを飲んだら、翌日にはガンになってしまうというようなことは、まず考えられません。腹痛を起こしたり、気分が悪くなるようなこともありません。だからこそ怖いのです。例えばOPPなどは大腸菌の実験では、DNAを傷つけるということも知られています。もし人間でもそういうことが起これば、次世代の、そして、さらにもつと先の本来の子どもたちを傷つけてしまうことになります。やはり、これらのジュースは、子どもたちに飲ませたくないものです。

★飲み物はいきなり身体へ入る それだけに慎重に選びたい

 本誌92年秋号では、西岡教授が″発ガン物質を無毒化する働きがだ液にある≠アとを説明してくれています。よく噛むことによって、発ガン物質は、だ液と混ざり無毒化されるというものです。ところが、飲み物は全く噛まずに胃へと運ばれます。私たち自身が持っている能力を利用できないままに、飲み物に含まれる危険な物質は身体中に運ばれてしまうのです。

 それだけに、飲み物選びこそ慎重にしたいものなのです。そして、これらの飲み物を子どもたちに与えたくないと思ったら、まず冷蔵庫からこれらを遠ざけることが大切とよく言われます。でも現在のわが国では、自販機やコンビニが、家庭の冷蔵庫のようになっています。ということは、子どもたちからこれらの飲み物を取りあげることは不可能ですし、危険だから遠ざけておくというのも、あまり良い影響を与えるとは思えません。子どもが自ら、これらの飲み物を手にしないように育てたいもの。子どもが話して理解できる年齢ならば、きちんと話し、またもっと幼い場合は、安全なジュースをお母さんが用意したいものです。本物の味を小さいうちから教えておけば、危険な飲み物は、まずく感じて飲まなくなります。ただし、安全だからといって、ジュースだけから水分やビタミン、あるいは食物繊維を摂取しようとするのは、本末転倒です。あくまでも、ジュースは食生活のアクセントとして。

★安全な果物は自然の恵み

 左が知多農園の山本力さん。山本さんのキウイの畑では、おいしい果実の準備は太陽と土とで?
愛知県知多郡の山本力さんは、5年前から自然農法により、無農薬でみかんやキウイなどの果物をつくっています。微生物を使い、完熟堆肥をつくり、それによって土地を豊かにし、おいしくて安全な果物を出荷しています。
一般的に果物を無農薬でつくることは難しいと言われていますが、「必要以上にたくさんの実をつけたり、受精がうまくいかなかったりすると、病気になりがちですが、栽培自体は、それほど難しくはありません。それ以前の土づくりが難しいのです。土地土地による違いを理解しないと土づくりはできませんからね。例えば、ここの土地は酸性の強い土壌なので、みかんなどは糖分に加えて酸味のある本物のみかんができるんです。それを無視した土づくりをすれば、当然みかんも出来が悪くなったりします。これらの自然の恩恵を生産者がどう理解しているか、ということが本当は一番大切なんですね」と語ってくれました。 とにかく本物の果物をつくり続けることで消費者の理解を得るだろうとも。

 成長調整剤:木の背丈を低くして収穫を楽にする薬品。ダミノジッドには発ガン性が指摘されている。
除草剤:枯葉剤に用いられたダイオキシンを含む2-4-Dが検出されたことも
殺虫剤:国によって規制が異なるため、DDTのような発ガン物質は残留していることもある
防黴財:動物実験では催奇形性のあるTBZ、発ガン性のあるOPPなどが使われている
燻蒸剤:わが国では収穫後の使用が登録されている臭化メチルも発ガン性の疑いが持たれている。

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PART3

完全栄養食品「牛乳」も牧場から家庭に届くまでの様々な処理で有害物質を含むものも!?

水分補給の上でも、カルシウムやタンパク質をたくさん含んだ牛乳は、アレルギーのない限り、理想的な飲み物です。その他、リン、鉄、ナトリウム、カリウムといったミネラルやビタミン、もちろん、脂質や糖質も含まれていて、これが完全栄養食品と呼ばれる理由です。

しかし、その完全栄養食品である牛乳にも、私たちが飲むまでに、様々な問題が発生しています。

★発ガン物質もつくり出す高温滅菌の問題点

 牛乳が牧場の牛から搾られ、それがビンに詰められたりするプロセスで一番の問題は、なんといっても加熱による殺菌です。この殺菌法には何種類かありますが、大きく分けると、低温殺菌と高温滅菌の2種類になります。低温の方は、有害な細菌だけを殺して、乳酸菌のような有益な菌は残そうというもので、62度から65度で30分加熱するもの。あるいは72度で15秒という場合もあります。この殺菌法は、フランスの細菌学者パストゥールの名前からパスチャライズと呼ばれていますが、これは現在欧米などで牛乳の殺菌法として広く採用されています。

 一方高温滅菌は、135度から150度で0・5〜4秒加熟しようというものです。これでは、牛乳に含まれる各種病原菌も殺せますが、同時に有益な菌もすべて死んでしまうことになります。わが国で市販されている牛乳は、ほとんどがこの滅菌法によって処理されています。

 ところが、この高温処理によって、タンパク質やカルシウムが変化し、吸収されにくくなり、ビタミンも壊れます。そして、発ガン物質過酸化水素も発生してしまうことが確認されています。高温によって過酸化水素を分解する酵素が壊されてしまうからです。こんな牛乳では、完全栄養食品とは言えません。

 市販牛乳のほとんどは高温滅菌されたもの。

 低温殺菌のための機械。30分間の加熱というのは、次々処理できないのでコストもかかる。

 発ガン物質:高温殺菌によって発ガン物質の過酸化水素が発生する
不完全栄養食品に:高温殺菌で、たんぱく質やカルシウム、ビタミンが破壊される
ホモジナイズで病気に:一般に売られている牛乳のほとんどは脂肪球を小さくしたホモジナイズ牛乳。脂肪球を粉砕すると心臓病を誘発する酵素が活発に働く
抗生物質:劣悪な環境下で飼育されている牛は弱く、たくさんの抗生物質が使われている
成長促進剤:乳牛の成長を早めるためにホルモン剤のつかわれることもある。
残留農薬:特に輸入飼料などに含まれる殺虫剤やくん蒸剤が牛乳へ含まれてしまう危険性

★パスチャライズ牛乳はきれいな生乳の確保から

より本物の牛乳を求めて″と、低温殺菌の牛乳づくりにもう40年以上も取り組んでいる潟^カハシ乳業の高橋秀夫社長は、「高温滅菌ですと、生乳にたくさんの有害な細菌が含まれていても、全部殺してしまうから問題ないんです。低温の場合は、まず細菌数の少ない生乳を入手しなければなりません。それが大変ですね」と言います。日本の基準では生乳1ml中細菌数400万以下ですが、同社では1ml中に5千以下になるように、契約牧場に対して指導しています。一方、アメリカでは1ml中2万5千以下と定めており、日本の平均的生乳がいかに不衛生か不安になります。

 生乳の細菌数をチェックし、多い場合は、牧場への指導、警告、ペナルティーがある。もちろん殺菌後の牛乳もチェックされる。

牛乳の殺菌法と表示

 牛乳の成分等の表示には、必ず殺菌温度と時間が表示されています。下がわが国で主流となっている高温滅菌のもの。上がパスチャライズのものです。最近では、もっと高温で処理し、無菌パックに入れ常温でも保存できるようにしたLL (ロングライフ)牛乳も登場しています。LL牛乳を常温で保存することの危険性は、かなり議論されましたが、昭和58年に厚生省が認め、昭和60年から店頭に並べられました。一般的に消費者の評価は良くなく、安全性に疑問のあることから、あまり売れていないようです。最近では、バックからLLの名前が消えてしまったりで、一見分からなくなっている場合があります。LL牛乳の特徴は、表示を見れば分かりますが、バックの内側のアルミもポイントです。

 牛乳には、このような表示が必ず付いています。ブランド名で購入するのではなく、しっかり表示を見てから。

★本物の牛乳をつくるためには年の飼い方や飼料も安全なものに

 カルシウムやタンパク質、ビタミン等の変化の少ない低温殺菌の牛乳をつくるためには、どんな生乳でも良いというわけではありません。前頁で高橋社長も言っているように、細菌の少ない生乳でなければなりません。細菌の多いものでは、生乳の段階でタンパク質が変化してしまうことがあるからです。

 そのためには、搾乳時の衛生だけでなく、牧場全体の衛生にまで気を配ることが必要です。牛自体が病気になってしまっては、何にもならないからです。

★農薬や化学肥料を使わないエサづくりも大切

 牛も生き物ですので、農薬などが残留した牧草や飼料によって障害を引き起こしたりします。とくに発ガン性のある、くん蒸剤の使われた輸入飼料もだいぶ出回っており、これらに頼ることは、酪農家自身にも危険がありますし、牛乳への混入も気になります。

 また、ブロイラーのように狭い牛舎で飼育することも問題があります。運動できるスペースを必ず設置し、丈夫でストレスなどのない牛を育てないと、すぐに病気になり、結果として抗生物質などを使うことになってしまいます。

 これらのことは、ごく普通に考えれば、非常にもっともなことなのですが、牛乳の単価の安いわが国の酪農事情は、酪農家に、コスト削減と必要以上の搾乳を要求します。結果として、日本の.乳牛の半数以上は乳房炎に患っているのではないかとも言われています。でも頑張って安全でおいしい牛乳をつくろうとしている少数の酪農家もいます。私たち消費者は、そんな酪農家を応援するためにも、低温殺菌の牛乳を選びたいと思います。

★殺菌法に加えて問題となっているのが脂肪球を小さくするホモジナイズ

 ホモジナイズというのは、生乳に含まれている脂肪球に圧力をかけて、乳中の脂肪球を砕いて小さくしてしまう工程のことです。これは、牛乳を飲みやすくするために行うと言われていますが、高温滅菌をスムーズに行うためという理由もあるようです。牛乳の中の脂肪球を小さくしてしまうと、脂肪球皮膜の中に入っていたキサンチンオキシダーゼという酵素が活性化し、血液に溶けて身体中を回ります。このとき、人間の心臓などにあるプラスマローゲンという物質を、この酵素が破壊してしまうのです。その結果、心臓の組織に傷ができ、ここにコレステロールなどが沈積し、動脈硬化から心筋梗塞をひき起こしてしまうのです。

 このホモジナイズをしない牛乳(ノンホモと呼ばれます) は、一般の市場では、低温殺菌以上に少ないようです。ノンホモ牛乳を静かに置いておくと、脂肪球が浮いてクリームラインという脂肪の層ができます。これは決して腐敗によるものではないのですが、どうもメーカー側では、このクリームラインが気に入らないようなのです。見た目が悪く、消費者が、変質していると判断しかねないと思っているのです。他の食品と同じように、牛乳もまた見ばえが優先されて危険なものとなっています。

 しかし、このクリームラインこそ、生クリームとして珈琲や紅茶に使用することもできますし、ここから自家製のバターをつくることもできます。そして、クリームラインの下は、いわゆるローファット牛乳です。ノンホモ牛乳は、安全性とともにこうした楽しみを与えてくれます。牛乳選びのポイントは、低温殺菌とこのノンホモです。

 低音殺菌された牛乳のピン詰めの工程。循生的な設備で雑菌が入り込まないように、細心の注意がはらわれる。

★牛乳は卵と同じきっに生きている商品

 世界各地の牛乳事情や牛乳文化に詳しく、「ほんものの牛乳を!」(三一書房刊)という著書もある『乳業ジャーナル』の斉藤邦樹編集長は、「牛乳というのは、日本においては割合新しいものなので、どういうものが本物であるのかよく分からないで良い悪いを言っているようなところがあります。そこで、よく私は卵にたとえて話すのですが、牛乳というのは、卵と同じで生きているんです。卵は1週間はもちますが、ゆで卵にすると、1日で腐ってしまいます。それは卵が死んでしまったからなんですね。牛乳もそれと同じで、高温滅菌はゆで卵をつくっているようなものなんです。何も生きていないところへ細菌が混じれば、急激に増殖し二次汚染の危険があります」と言います。

 確かにゆで卵を生卵と言っては問題があります。そして、牛乳は生きているものだ≠ニいう視点は、日本人には欠けているような気がします。この視点を身につけることが、今後、私たちの牛乳文化を育てて行くことにつながるのではないでしょうか。
「日本の牛乳は、似て非なるもの」と斉藤邦樹編集長


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