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構成・文/原プロジェクト
★食品添加物や残留農薬は胎児の身体にまでも届く 。その数は、数万種類に及ぶともいわれています。そして、それらの化学物質は、食品添加物や残留農薬、大気中の浮遊物として、私たちの身体のなかに入り込んで来ます。食品添加物だけをとってみても、国民一人あたり、一日約15~20gも摂取していると考えられています。ですから、化学物質全体では、どのくらい取り込んでいるのか…。とても恐ろしい気がします。なにしろ、これらの化学物質のなかには、発ガン性、催奇形性のあるものがたくさん含まれているのです。 これらの有害な物質は、胎盤を通しておなかの赤ちゃんにも届きます。ところが、胎児の内臓はまだしっかりと出来上がっていないので、その機能も弱く、有害な物質を排泄したり解毒したりすることができないのです。となると、おなかの赤ちゃんは、それらの物質をただ蓄積していくだけになってしまいます。 その結果として、死産や流産が増加することは想像に難くありません。そして、先天異常の赤ちゃんも増えるのではないかという不安もあります。 「最近は、よく先天異常の子どもが増加しているのではないかという質問を受けます。正確なデータがないので増減そのものについて安易に言うことはできませんが、それほど変化しているとは思えません。ヒトというのはほかの動物と比較して、胎児死亡の割合が極めて多く、これは流産型治癒とも呼ばれ、DNAの損傷を子孫に残さないための仕掛けなんです。ヒトの自然淘汰率は77%ほどといわれていますが、今日の環境汚染物質の影響によって、その淘汰率の増加は考えられます。しかし、先天異常の出産率は数%(国連報告 そして木田教授は、「だからといって、現在野放し状態となっている、発ガン性や染色体異常を引き起こす食品添加物・環境化学物質を、そのままにしていいということではありません。現在の生活では、ガンやぼけで″緩慢な自殺″をしつつ、″子孫に渡す遺伝子に傷をつけている〟わけですから」とも言います。 ★おなかの赤ちゃんには毒物が蓄積しやすい
木田盈四郎 人間も生物である以上、必ず先天異常の子どもが生まれます。従って、だれもが先天異常の子どもの親になる可能性があります。そしてその異常が、多くの子どもたちの生命を奪っています。今日、医学の進歩によって、多くの病気が制圧されましたが、残念ながら、まだまだ先天異常の赤ちゃんを十分に救うまでにはなっていません。またガンも、子どもにとっても怖い病気です。これらの統計の意味するところを真剣に考えたいものです。 ★アレルギーはすべての子どもの悲鳴 ★次々と広がるアレルギー 素質でなく、環境が原因 ですから、アレルギー反応というのは、昔からありました。でもこれほどの人が、アレルギーで悩まされることはありませんでした。アレルギーの子どもたちの診察にあたる小児科医の真弓定夫先生は、「気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患は、昭和30年代以降の高度経済成長とともに、増加傾向を示してきました。例えば、ぜんそくなど、私が医者になりたての昭和30年頃には、その頻度は、0・1%ぐらいといわれていました。それが昭和40年頃には、小学生で1・18%、中学生で0・5%。それが現在では、人口の2~3%の人が悩まされているといいます。アレルギーは、身体の素質によるものといわれてきましたが、こんなに急激な増加を素質に換言してしまうのは、医学的には考えにくい。今起きているアレルギーは個人の素質ではなく、環境が原因といっていいと思います」と分析します。 ★工業製品化された食品がアレルギーの原因物質 食物というのは、人間の生命にとって欠くことができないものなのに、それによってアレルギー疾患が起きてしまうのは、不思議なことです。食物アレルギーを数多く起こす食物としては、よく牛乳、卵、大豆が挙げられています。私たちの食文化のなかで、牛乳や卵を一般的に食べるようになったのは比較的新しいことですが、大豆はかなり昔から味噌やしょうゆとして身体に取り入れてきました。そういう伝統があるのに、大豆でアレルギー反応が出てしまうのは納得がいきません。 「かつては、食べ物というのは、ある意味では自然の恵みだったのです。ところが、昭和30年代から食べ物は、商品となり、まるで工業製品のように作られ始めたのです。インスタントラーメンに代表される加工食品の登場です。そして、農業も同様に、大量の化学肥料と農薬によって変わってしまったのです。ですから、昔の大豆と現在の大豆は違うのです。ましてやポストハーベスト(収穫後、混入される農薬や化学物質)漬けの輸入大豆も大量に使われています。そう考えると、現在のすべての食べ物でアレルギーが起きてもおかしくないのです」と真弓先生が説明してくれました。 食物を商品として流通させるための化学物質の乱用によって、今多くの子どもたちが悲鳴を上げているのです。 ★アレルギーの代名詞奇妙な病気「アトピー」 「アトピーは、最近では成人になってから出る人もいて、まさに奇妙な疾患となっています。難治性のものも増加しています。原因物質としては、食品以外にも、大気中の化学物質、ダニ、ハウスダスト、ペット等がよく挙げられます。特に、今日の住宅は冷暖房も完壁で、ダニが繁殖しやすい条件になっています。もちろんダニだって昔からいて、人間と共存していたのですが、現在の快適な環境は共存のバランスを崩してしまったのです。ですから、食品だけでなく衣食住すべての環境を再占検しないといけないのではないでしょうか」と真弓先生。 私たちの快適な生活によって、いまアトピーの子どもたちが悲鳴を上げています。 ★主なアレルギー疾患 ぜんそく
じん麻疹
アレルギー性結膜炎
アトピー性皮膚炎
昆虫アレルギー
アナフイラキシー・ショック
アレルギー性緊張・弛緩症候群
その他
初めて行われた厚生省の調査では、実に31.2%もの子ども(3歳児)が医師から『アトピーノ性皮膚炎』と言われたことがあると答えています。最近では、成人になって発病する人もいるので、アトピー患者(既往歴)は今後、もっと多くなりそうです。それでも、この数字は異常事態だと思われます。 日本体育大学学校体育研究室 ★感覚、筋肉、骨までもマヒした子どもたち このように身体がゆがんでいる子どもは意外に多く、身体のどこかに異常を生みます。 ★快適で便利な生活が健全な発育を阻害する こうした快適で便利な生活のなかで、どうしても子どもたちは身体を動かすことが少なくなり、身体の発達がゆがんできています。「特に問題だと思われるのは、例えば、転んだときに普通は手を出して身体を支えようとしますが、その手が出なくて顔から道路に突っ込んで歯を折ってしまうような子どもが出てきたんです。それから、真っすぐに立てない。斜めになっているんだけど自分ではまっすぐだと思っている。そして、ボールが受けとれなくで、自分の目に当ててしまう。単に視力が弱いということではなくて、立体的に見る力が育っていないんですね。そんな子どもが増加してきているんです。体力がないというのではなく、それは、神経系や感覚系がうまく育っていないことを意味しています」と話してくれたのは、子どもの身体の異常について、全国規模の調査をしている日本体育大学の正木健雄教授。 昔から、よく手先を使うと脳が発達するといわれたりしてきましたが、今、便利な生活は、子どもたちの脳もゆがめてしまっているのかもしれません。 ★子どもの発達不全は汚染物質と生活から 現に、味覚を全く感じないなどの味覚異常を訴える子どももいるくらいなのですから。味覚異常は、亜鉛不足によって起きるといわれていますが、食生活の変化により、亜鉛を含む小魚などを食べなくなったことと、亜鉛の体内での働きを阻害する成分の含まれる加工食品を多く取るようになった結果だと指摘されています。 ★虫歯からも子ともたちの異常が進む 私たちは、虫歯については、それほど注意を払っていませんが、虫歯があると固いものを食べなくなり、つい清涼飲料やハンバーガーといったファーストフードなどに頼りがちになってしまいます。その結果、砂糖や食品添加物を多量に摂取し、また虫歯を作ってしまうという悪循環に陥るばかりか、カルシウム不足により骨を弱くしたり、肥満を招いたりもしてしまうのです。特にカルシウム不足は、筋肉のけいれんを起こしたり、神経を興奮させてイライラするなどの症状を引き起こします。 そして、ペットボトル症候群(1・5ℓのペットボトルの清涼飲料を飲まないと気が済まない)を生み、食欲不振を恒常的に作り出してしまうのです。食欲は、人間にとって最も基本的な本能です。それが不明瞭であるということは、生きることへの意欲が、希薄になってしまいます。無気力な子どもが増加しているのは、こうしたことも関係しているはずです。 現代の子どもたちは、快適さや飽食のなかで、明らかに身体も心も異変をきたしています。でもそれは、現代に対する、未来に対する警告なのです。その警告を受け取った私たちは、それにこたえる義務があるはずです。 ※大脳皮質系・前頸葉の活動の発達不全 歩くことの少ない子どもは土踏まずが形成されにくく、転ぶことも多いそうです。 正木健雄 ★子どもたちが化学物質に押しつぶされる 現在の子どもの身体の異常は、特殊なことではなく、子ども全体に起こっていることといえそうです。その原因は化学物質を中心とした環境汚染物質です。そしてこれらの化学物質は、どの子どもにも平等に襲いかかっています。私たちは、これらとどう戦って、子どもを守ったらいいのでしょう。 ★まず身の回りから化学物質を取り除こう これだけ環境汚染物質に取り囲まれていると、アレルギーにならない子どものほうが心配になってしまうくらいです。 でも実際に重い症状で悩んでいる子どもは、ワラにもすがる思いで、いろいろな療法を試しているという話も耳にします。本屋さんに行けば、アレルギーを治す本のコーナーがあったりもします。また、新興宗教に入ったなどという話も結構あります。 これらのことは、現在の子どもの身体がいかにひどい状態になっているかということを表しています。身体中を掻きむしっている子どもを見れば、何とか治してやりたいと思うのは親として当然のことです。 しかしながら、一方においてお米アレルギーだった子どもでも、無農薬のお米に替えたら症状が出なかったという話もよく聞きます。ステロイド剤に頼ったり、除去食を進める前に、まず身の回りから化学物質を取り除くことをぜひ試して欲しいものです。またストレスもアレルギーを悪化させるので、子どもにとって負担を感じさせないような生活を考えることも大切です。 ★かなり危険なものもあるアトピー・グッズ アトピーの原因の一つといわれているダニを殺すために、ダニ殺虫剤を使う家庭もありますが、これらはほとんど農薬と同じ成分で、アレルギーを起こしたり発ガン性の疑いを持たれているものもあります。ダニ怖さにこれらを使っては、かえって逆効果です。ダニが多い環境は、こまめな清掃、風通しをよくする、ジユウタンをやめるなどで十分に改善されます。 また、アトピー用の石けんやシャンプーには、合成界面活性剤を使っているものもあり、成分をよく確かめて買わないと、逆にアトピーを悪化させてしまうこともあります。農薬と同様に、発ガン性の疑いのある物質も含まれているものも堂々と売られているのです。 私たちは、安全性の明確になっていない化学物質を安易に使って、今日のような子どもの身体の異常を作ってしまいました。この状況を変えるには、できるだけ早くこれらの化学物質の使用をやめること以外にありません。化学物質による危険は、化学物質によってでは決して解消できないことをはっきりさせておくべきです。 牛乳アレルギーのある赤ちゃん用のミルクもいろいろと売られています。また、最近では、妊婦用に作られたミルクもあります。母体を通してアレルギーの原因物質を胎児に与えないようにとの意図を持つものです。しかしこれらの粉ミルクには、母乳が持つ免疫物質などは当然含まれていませんし、粉ミルクには30種もの添加物が許されています。何よりも人工栄養児のほうがアレルギーになりやすいということは、多くの人が指摘 しています。 塾 帰りの子どもたちを夜見かけることは珍しくなくなりました。朝元気でない子どもが増加したのも当然!? 夜遅くまで地域のサッカークラブの練習に汗を流す小学生。果たして、これが健康的なのでしょうか。 子どもが大きくなるまでに、きっと様々な問題が起ります。 |
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